奈良・興福寺の中心的なお堂、中金堂が300年ぶりに再建され、完成を祝う落慶法要が7日、営まれました。
興福寺の中金堂は奈良時代の創建以来、焼失と再建を繰り返し、300年前の江戸時代の火災を最後に失われたままでしたが、約20年がかりで再建されました。
7日は中金堂の前で落慶法要が営まれ、屋根の上に取り付けられた「しび」という金色の飾りが除幕され、建物の全体が姿を現すと参列した約3000人から拍手がわき起こりました。
このあと興福寺の多川俊映貫首がお堂を末永く受け継ぐことを誓う「奉告文」を読み上げました。
中金堂は高さ約20m、幅約37mで、中には本尊の釈迦如来像などの仏像が安置されています。
参列者は法要のあとお堂に入り、静かに手を合わせていました。
堺市の女性は「この場に参列できてありがたいです。国宝の五重塔だけではなく訪れるのが楽しみなお堂が増えました」と話していました。
この落慶法要は10月11日まで毎日営まれ、中金堂は、10月20日から一般に公開されます。