4回目のセンバツで初めて初戦を突破した長崎の創成館。その試合のアルプスリポーターを担当しました。グラウンドとアルプスを繋げられるリポートをすると意気込んで臨みました。
出会ったのは、太鼓の音で応援を引っ張る野球部の3年生。去年夏と秋の県大会、去年の九州大会、今回のセンバツと、4大会連続で応援の太鼓を叩きます。太鼓を叩くバチの金属部分を見ると、無数の打ち付けたような凹みがあります。
「応援する中で、太鼓の縁の部分に何度もぶつけてしまうんです。」
応援にしっかり気持ちが入っていることが伝わってきました。
ピッチャーですが、入部してから怪我で、まだ背番号を貰ったことはありません。去年春に手術をして徐々に練習を再開しましたが、間に合いませんでした。
「いまはチームのために自分の出来ることをしたい。」
私も高校球児でしたが、3年間で公式戦のほとんどはスタンドで過ごしました。彼の気持ちを切り替えて臨む姿に、グラウンドとアルプスの一体感を感じました。
(甲子園取材班・都倉悠太アナウンサー)