(横浜・板川投手)
大会5日目の第1試合。南神奈川の横浜高校は2人の左ピッチャーが強打の東愛知の愛産大三河高校をヒット5本に抑えて完封勝利をあげました。
横浜の先発は3年生の左ピッチャー、板川 佳矢投手でした。その胸には初戦で敗れた去年の悔しさがありました。去年の夏の甲子園で横浜は初戦で熊本の秀岳館高校に対し、2年生だった板川投手を含む5人の投手陣が13本のヒットを打たれて4対6で敗れていました。
ことしの初戦の相手は東愛知大会で6試合中4試合でコールド勝ちをおさめた強打の愛産大三河でした。
「ことしは投手陣が抑えて勝つ」と強い気持ちを持ってのぞんだ板川投手は得意のチェンジアップを低めに決め、強力打線を3回までノーヒットに抑えました。
中盤以降は調子も上がってきた速球中心の組み立てに変えて5回、ツーアウト二塁三塁のピンチもフルカウントからインコースのストレートで三振。8回無失点と相手につけいる隙を与えませんでした。
そして、9回は2年生の及川雅貴投手が登板。最速150キロを超える左ピッチャーが危なげなく0点に抑えて2人の投手リレーで完封しました。去年の悔しさを晴らした板川投手は「自分たちのピッチングができれば、打たれない自信はある。投手陣を中心に勝ち進んで、納得できる結果を残したい」と決意を語っていました。
ことしは技巧派の板川投手、本格派の及川投手と左の二枚看板をそろえる横浜。
松坂大輔投手を擁して春夏連覇を果たした平成10年以来、20年ぶりの夏の頂点を狙います。
(甲子園取材班 今野朋寿記者)
(横浜・及川投手)