4月21日(土)、NHK大阪放送局で「わろてんか」のオフラインミーティングを開催しました。イベントにはヒロイン・てん役の葵わかなさん、万丈目歌子役の枝元萌さん、安来節乙女組のなつ役、畦田(うねだ)ひとみさんが参加。会場になったスタジオには約100人、スタジオの外にもさらに100人程度のファンが集結。プロデューサーが撮影の裏話や爆笑エピソードなどを紹介したほか、特別に編集されたNG集を上映するなど、撮影当時のことを振り返りました。
東京でのテレビ出演を終えて25分遅れての登場となった葵さんは、「きょうこのイベントがあることは知っていましたが、ここに来られるとは思っていませんでした。でもビックリするぐらい偶然スケジュールが今日この時間だけ空いて、もうこれは呼ばれている、運命なんだなと思いました」と語りました。また、「新大阪から大阪放送局に向かう間、見慣れた道を見ると、すごく懐かしい反面、もう私の場所じゃないんだなと、胸がキュッとして、それぐらい濃い時間をここで過ごせたんだなと思いました」と10か月間の撮影を振り返りました。
枝元さんは、撮影で苦労したことを聞かれると「夫役の藤井隆さんをたたくシーンが多くて、一度パチンとやってみたら、スタッフから『視聴者が引かないたたき方でやって欲しい』と言われてしまって。藤井さん本人は痛くないっておっしゃってたんですけど、一番たたき方で苦労しました。内場勝則さんに“痛そうにみえて面白いたたき方”を聞いたり、この時代に女性が男性をたたくのはどういうやり方が適当かという時代考証までしました」と明かしました。
畦田さんは「私が演じたなつは、踊りが苦手なとわ(辻凪子さん)をいじめる役だったんですが、とわちゃんが無意識にする顔のリアクションが面白いんです。感動的なシーンでも、隣に立っているとわちゃんが変な顔をしていて、私は嫌なヤツでかつ真面目なシーンなので笑っちゃいけないので、ずっと笑いをこらえて大変でした」と打ち明けました。
撮影中の仰天エピソードとしては、葵さんが「翌日撮影するシーンの台本を前の晩にひととおり読んで寝たら、だいたい覚えています」と発言。“朝ドラ”のヒロインは出番もセリフも多いことで知られていますが、それについては枝元さんも「現場で台本を開いている姿を見たことがない」と証言しました。
イベント終盤、集まったファンからの質問コーナーでは、さまざまな質問が寄せられました。その中でこれからの夢を聞かれると、畦田さんは「本当に近い未来の夢なんですけど、大阪の“朝ドラ”に『あさが来た』『べっぴんさん』『わろてんか』と三作出演できたので、ぜひ四作目に出たい」、枝元さんは「同じ役を長くできるのは本当に幸せなので、また“朝ドラ”や大河ドラマにも出られるとうれしい」と語りました。葵さんは「このお仕事が好きなので、長く続けていけたら。その中で、今回『わろてんか』で共演できた皆さんと、またどこかの撮影現場で再会できたらいいですね。共演者の皆さんの今後の頑張りに、私も負けたくない」と抱負を語りました。
葵さんは、ヒロインに抜擢されたとき、周囲から「朝ドラのヒロインは大変だ」という話ばかり聞かされたそう。葵さんはそれが悔しかったと言い、「それなら逆に、大変じゃないようにしようと“大変だ”と言わないようにしました」と明かしました。加えて「もちろん難しいことや苦悩した部分もありましたけど、役者としてだけではなく、一人の人間として、いい出会い、いい経験をさせていただきました」とヒロインとして過ごした一年を振り返りました。
最後に、集まったファンに向け「私は作品のテーマのとおり、笑うことは人生にとって大事だと本当に思っています。皆さん、きょうまでありがとうございました」と思いを伝えました。