準々決勝の第2試合に登場した創成館(長崎)。チームはエースの川原陸投手を中心にタイプの異なる投手の継投で、ここまでの2試合でわずか2失点で勝ち上がってきました。準々決勝も投手リレーで強打が持ち味の智弁和歌山に挑みました。
創成館は頼みの投手陣に疲れがみえ、試合は打撃戦となります。背番号1の川原投手は5回のピンチで3人目としてマウンドへ。1点差に詰め寄られましたが、何とかこのピンチを切り抜けた川原投手。9対7と2点リードで9回のマウンドを迎えました。
しかし、川原投手は9回ツーアウトから同点の2点タイムリーを許し、その後、4人目のピッチャーが決勝点を奪われてサヨナラ負けを喫しました。
試合後、勝利まであとアウト1つだった9回の場面についてたずねると、川原投手は冷静に振り返りました。
「9回を早く終わらせたいという気持ちはなく、落ち着いていました。緩いスライダーやカーブで勝負をすれば、悔いが残ると思ったので、持ち味のストレートで勝負しました。ただ、甘いボールを投げてしまいました」。
「全国でベストエイトに入って、自分たちの力が通用したので自信になりました」と手応えを感じた川原投手。層の厚い投手陣の中で、再び背番号1を勝ち取って、夏の舞台に帰ってくる決意です。
(甲子園取材班 西田理人記者)