【蹴鞠初め】。
京都にある世界遺産の下鴨神社で平安時代の貴族がたしなんだ蹴まりを奉納する「蹴鞠初め(けまりはじめ)」が行われました。
京都市左京区の下鴨神社ではことし1年の無病息災を願って毎年1月4日に「蹴鞠初め」を行っています。
4日は、境内に、15メートル四方の四隅に竹を立てた「まり場」が設けられ、色鮮やかな伝統衣装に身を包んだ保存会の人たちが周囲に控えました。
このうちの8人が「まり場」に入って輪になると「アリ」「ヤァ」「オウ」という独特のかけ声にあわせて鹿の皮で作られた直径およそ20センチの白いまりを次々と蹴り上げていきました。
蹴まりは右足だけを使うことになっていて蹴り合いが何度も続くと、訪れた大勢の人たちから大きな拍手が送られていました。
先月、下鴨神社で結婚式を挙げたという地元の女性は、「お礼参りを兼ねて夫と参拝しました。東京出身の夫に京都の伝統的な神事を初めて見せることができてよかったです」と話していました。
【初打ち】。
よろいかぶとを作る技術を生かした兵庫県の伝統工芸品、「明珍火箸」の初打ちが姫路市の工房で行われました。
「明珍火箸」は、平安時代から続く甲冑師(かっちゅうし)の明珍家が作る工芸品で、4日は姫路市の工房で、新春恒例の初打ちが行われました。
52代目の明珍宗理さんと息子の敬三さんが、長さ30センチほどの金属の棒を炎の中に差し入れ、真っ赤になるまで熱したあと、金づちでたたいて鍛えながら火箸を作り上げていきました。
明珍火箸は、ふれあうと独特の澄んだ音色を響かせることから風鈴や楽器として使われていて、去年JR姫路駅前の広場に設置された時計台も明珍火箸の音色で時を知らせます。
宗理さんは、「年の初めに仕事をして気持ちが晴れやかになりました。息子と協力しながら伝統を守っていきたい」と話していました。
【初競り】。
はえなわ漁による生鮮マグロの水揚げ量が日本一の和歌山県那智勝浦町で、ことしの初競りが行われました。
那智勝浦町の勝浦漁港は、長い1本の縄に多くの釣り針を仕掛けて釣る、はえなわ漁による生鮮マグロの水揚げ量が年間およそ1万トンと、日本一です。
港に隣接する市場では4日午前7時に関係者が集まり、ことし1年の豊漁と安全を願って酒だるを割ったあと、マグロの初競りが行われました。
4日は紀伊半島の沖合などでとれたメバチマグロやビンナガマグロなど、およそ55トンが水揚げされ、仲買人たちは脂や赤身の質を見定めて希望価格を札に書き、マグロを競り落としていました。
市場を運営する和歌山県漁連勝浦市場の丸山一郎参事は、「水揚げ量はまずまずでした。ことしは勝浦のマグロのブランド化をさらに進めたい」と話していました。
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