Quantcast
Channel: 関西ブログ
Viewing all articles
Browse latest Browse all 13045

沖ノ島 ~日本 はじまりの物語~

$
0
0

04hisutoriaokinosima_logo.jpg

 

 ことし7月、沖ノ島が世界遺産に登録されたのをご存じでしょうか? ニュースでこのことをお伝えした記憶もまだ新しく、今回、ヒストリアで沖ノ島をテーマにお送りできることは、とてもうれしく思います。

 

 沖ノ島は、上陸するためには全裸となって海に入り“みそぎ”を行わなくてはならない、また一木一草も持ち帰ってはいけないという厳格な“しきたり”故に現代まで守り抜かれてきた、巨大なタイムカプセルです。1954年の調査によって明らかとなった8万点に及ぶ出土品は「国宝」とされ、「海の正倉院」とも呼ばれています。

 

05hisutoriaokinosima_logo.jpg

 

 番組では特別な許可を得て、沖ノ島と、同時に世界遺産に登録された宗像大社や周囲の古墳群を取材させていただきました。私も現地に足を踏み入れることで、ニュースで原稿を読むだけでは知り得なかったことを学ぶことができました。特に印象的だったのが、「宗像氏」と言われる沖ノ島を支え祭祀を担ってきた海の民の末裔の方々の奥様方とお話できたことでした。

 

02hisutoriaokinosima_logo.jpg

 

 末裔の方々は今も漁師をしつつ沖ノ島を守り、島に海の幸をささげています。現代の21世紀の文化と古代からの信仰が生活の中で同居している。そのことをとても興味深く感じました。そして、日常の中で当たり前に、沖ノ島を神の島として信仰の対象としている様を間近に見ると、現代でも脈々と受け継がれる、自然に対する畏怖や、命をかけてまで海を渡ることにかける情熱を肌で感じます。

 

 そして、その歴史をたどれば、なんと1600年も前から航海の安全を祈る国家的な祭祀の場だったという沖ノ島。では、なぜ沖ノ島は信仰の対象となり、8万点ものお宝がささげられたのか。そこには多様な国際交流の中で生まれた、国境を越えた人間同士のつながり、文化のネットワークがありました。

 

 大海原を舞台に繰り広げられた古代ロマンから、日本のはじまりの記憶をたどります。

 

03hisutoriaokinosima_logo.jpg

 

歴史秘話ヒストリア

「沖ノ島 ~日本 はじまりの物語~」

http://www4.nhk.or.jp/historia/

 


Viewing all articles
Browse latest Browse all 13045