さいきんは世界的にも“わんちゃん・ねこちゃん”ブームですが、実は今からおよそ300年前の日本に空前のペットブームが到来していたってご存じですか。
東京ドーム20個分という広さの犬小屋が建設され、いまのお金に換算すると年間100億円をかけて10万匹もの犬が飼育されていたそうです。ちょっと想像できませんよね。
そのころの“セレブ”には高級犬が大人気!高値で取り引きされ、庶民の間でも高級金魚や、きらびやかな猫グッズが流行するなど、当時の江戸は世界史上でもまれな動物天国になっていました。
きっかけは、あの“犬将軍”で有名な徳川綱吉がはじめた一連の政策「生類あわれみの令」です。綱吉は、犬だけでなく、猫、馬、なんと鈴虫まで、ありとあらゆる動物を保護の対象としました。
「犬を傷つけたら死罪」といった、悪法の代名詞の感がある“あわれみの令”ですが、はたして綱吉の真意はどこにあったのでしょうか。
近年の研究では、暗君綱吉の評価は逆転し、むしろすぐれた為政者だったと考えられているそうです。綱吉は、現代の福祉政策につながる“弱者へのまなざし”を持つ政治をおこなった“庶民派”将軍だった、と…。
綱吉がほんとうに守ろうとしたのは動物、のむこうにいる庶民だった?「悪法」の真意とは?
犬将軍・綱吉のイメージが180度変わるかもしれない、「生類あわれみの令」の真実。犬好きの人もそうでない人も知っていただきたい歴史秘話です。
ちなみに私は“犬派”です。もちろん“猫派”の皆さんも、ぜひご覧ください!
歴史秘話ヒストリア
「将軍様と10万匹の犬」
http://www4.nhk.or.jp/historia/